カテゴリ:今日知る音楽( 35 )

デジタル難民。

久々いい曲に出会いました。
鎌倉圭さんの「デジタル難民」

毎週欠かさず観てるテレ東の「モヤモヤさまぁず2」のエンディングテーマに使われてて知ったんですけど、中毒性あるメロディと歌詞。

歌詞はSNSとか2chとかへのアンチテーゼ。
でも結局逃れられないのよっていう、今のほとんどの人たちが疑問を感じつつもハマッて抜け出せないでいるネット社会のことをうたっています。

なんかオアシス的な香りがしたので調べてみると実際オアシス好きらしい。

鎌倉圭さんは税理士免許も取得している秀才らしい。
音楽だけじゃなくても食っていける余裕が素晴らしいね。

2008年9月29日に、アルバム先行配信限定デジタルシングル「キズナ/デジタル難民」をiTunes Storeにてリリースするや当日にJ-POPチャートで1位を獲得。翌日には総合アルバムチャートでも1位となったようです。

モヤさま観てて気になってたんで、さっそくiTunesで買ってしまいました。


というわけで聴いてみてください。

ニコニコ動画
鎌倉圭公式



これとは関係ないけど、オアシスが来週27日のMステスペシャルに出るらしいです。
生ライブ。兄貴だけな気もするが…
そして次の日、その次の日もオアシスライブ。

来週はオアシスウィーク!!!ビバ!


休日出勤だけは避けたい……
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by jai-guru-deva | 2009-03-19 00:39 | 今日知る音楽

coldplay

コールドプレイが来日、と今頃聞いて、もう間に合わないだろーなーと思いつつもe+のぞいたらあったのでチケットとりました。

洋楽のアーティストってほんとライブ余裕で取れてしまうから困る。

コールドプレイですよ。


コールドプレイのライブは約3年ぶり。


前回の記事はコチラ

ライブは2月11日の水曜日、祝日です。
まだ空きがあったので余裕ある人は行ってみては?

さらに2月末はトラヴィスが来日するのでむしろトラヴィスのが行きたいんだけど。
なぜか東京は金曜のみ。
行けないよ~。


2月末はマックス忙しいぽいし。早抜けできないもんなあ会社。
国際フォーラムでやるらしいからアクセス超いいんだけどなあ。


まあその一ヶ月後3月末はオアシスだし。

ふふふ。うれしい。
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by jai-guru-deva | 2009-01-27 01:22 | 今日知る音楽

oasis来日決定!!!

すっげー、久しぶりの更新。

更新のきっかけは

oasis来日!!!


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3年待ったぜ。

またリアムに会える。。。。


いや、会えるかわからんが。

SMASH

絶対とります。
o木氏、また一緒に行くかね??
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by jai-guru-deva | 2008-11-19 00:28 | 今日知る音楽

oasisキタワァ!

やったー
オアシスの新譜だー!

こちらがニューシングル↓
The Shock Of The Lightning

つか、YouTubeにoasisnet公式チャンネルが出来てたんですね。
知らなんだ。
The Shock Of The Lightningメイキング
こんなのも観れるし。

やっぱドラムはザックが叩いてるんだ。
かっこいいよーザック。


そしてこちら明日、10月1日発売の7thアルバム!
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Dig Out Your Soul

なんかiTunesで先行試聴できたりするらしいけど、買うまで我慢。

我慢できずThe Shock of the Lightningは聴いてしまったが。

感想とかはもう、リアム補正かかりまくって、客観的評価なんて出来ません。

超主観的評価ですが、とりあえずカッコイイ。
リアムまた髪伸ばし出したのね。
僕が好きな感じの髪型になってる。

ん?

よく見たら伸ばしてる、ってかおかっぱじゃないか。。。

なんか、「マジカルミステリー」とかって聴こえるけど、そういう安易なビートルズへのオマージュも好きです。

結局リアムの声に救われる。。。
リアムが歌ってればなんでもいいのかな、極論。



一刻も早く欲しいけど、、、
この週末までおあずけ。

あーテンション上がるわー。
oasisが新譜出すってだけでどんだけ嬉しいんだwwww

来年あたり来日するだろうといわれてるのでまたそれも楽しみ!
この前のライブ、もう3年も前なんだねえ。



oasisがいてよかった。
oasisと同じ時代に生まれて良かった。


明日も仕事頑張ろうっと。
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by jai-guru-deva | 2008-09-30 23:48 | 今日知る音楽

サマソニ08

今年もサマソニの夏がやってきますね。

サマソニ08

このチャラいフェス、好きですよ。僕。

去年もブログで、行こーかなー、と言っていた気がするんですが、行かなかった。

今年こそは。

前情報でいつも行きたくなるんだけど、出不精で、めんどくさくなる。
幕張メッセ、若干面倒なんだよなあ行くの。
帰りとか人大杉で帰れなくなるし。



今年の僕の目玉は何と言ってもTHE VERVE!!

高校の時、夏休みを使ってのイギリスホームステイ後、イギリスかぶれになった僕が誰だかも知らずに、ジャケットに惹かれて手に取ったのがThe verve「Urban Hymns」
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VERVE最期にして最高の呼び名が高かったアルバム。

高「かった」

と過去形なのは、なんと今年、新アルバムを出すという話!!

VERVE再結成ってだけでもうそー!!
って感じだったのに。

今回の再結成(厳密には再々結成くらい)、オアシスのリアムがリチャード・アシュクロフトを説得したからとも。
オアシスの「Whatever」を30回連続で聴き、大絶賛をしたリチャード・アシュクロフトと、リチャード・アシュクロフトを敬愛するリアム。
いいですねー。


僕がVerveを知った時には既に解散していたから、まさか聴く機会があるとは思ってなかった。
しかも初来日!!

今年こそは。
今年こそは。

サマソニは05のカサビアン、ウィーザー、オアシスという僕の中で最高のライブ(オアシスのライブはちょっと期待はずれな感もあったけど)以来。

あとは
PANIC AT THE DISCO
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が気になるくらいかな。

セックスピストルズは、話のネタに観たい、くらい。
悲しくなりそうだ。メタボピストルズ。。。


あと、ポールウェラー先生もいらっしゃるみたいで。
一度観たけど、カッコ良かったなあこの人は。


ともかく。

VERVE!
VERVE!!
VERVE!!!

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では。
一緒に行く人募集中。
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by jai-guru-deva | 2008-05-16 00:37 | 今日知る音楽

10分じゃ分からないTHE BEATLES その6。


ビートルズレヴュー最後です。

今回はオリジナル以外のアルバム、準オリジナルとでも言うべきアルバムたちを見ていきます。
これまでのように書いて行くととても書ききれないので、各アルバムから数曲のみピックアップしてレヴューして行くようにします。


【Yellow Submarine】
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1. Yellow Submarine
2. Hey Bulldog
3. Eleanor Rigby
4. Love You To
5. All Together Now
6. Lucy in the Sky With Diamonds
7. Think for Yourself
8. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
9. With a Little Help from My Friends
10. Baby You're a Rich Man
11. Only a Northern Song
12. All You Need Is Love
13. When I'm Sixty-Four
14. Nowhere Man
15. It's All Too Much

【個人的評価】★★★☆☆
アニメ、イエローサブマリンのサントラ。
そもそもイエローサブマリンが好きじゃないんですが。
曲の並びは中期、サイケ時代のベストと呼んで過言ではない。
リマスターされてあるため、音もクリア。
あとは他では聴けない「Hey Bulldog」という名曲なんかも入ってていいんですが、「Sgt. Pepper's 〜」は「Sgt. Pepper's 〜」のアルバムを通して聴ききたいところ。
アニメはアニメで面白いですよ。やっぱりシュールでわけわかんない話ですけど。

【Magical Mystery Tour】

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1. Magical Mystery Tour
2. Fool on the Hill
3. Flying
4. Blue Jay Way
5. Your Mother Should Know
6. I Am the Walrus
7. Hello Goodbye
8. Strawberry Fields Forever
9. Penny Lane
10. Baby You're a Rich Man
11. All You Need Is Love

【個人的評価】★★★★★
同名映画のサントラ。それに67年のシングル曲(7~11)をくわえたもの。
そのために、 「I Am the Walrus」までと「Hello Goodbye」以降との間のつながりに違和感がある。
この映画こそシュールでわけがわからん。
そして字幕も吹き替えもないのでさらにわからん。
けれども、映像作品としては秀逸。MTVのはしり的存在。また、プロモーションビデオというものを初めてつくった(当時のビートルズは多忙を極め、テレビ番組に出る余裕がなく、ビデオをとって済ませていたことがプロモの最初と言われる)ビートルズらしい、カッコイイ内容。
収録曲の中でピカイチなのはどう言っても 「I Am the Walrus」。
サイケポップなサウンドに、ジョンのナンセンスでシュールな詞、そして歌声。どれをとってもビートルズ史上、ジョン史上最高の曲だと僕は思う。
「Fool on the Hill」の映像でのポールは地味だけどめちゃくちゃカッコイイ。僕の服選びのルーツ。このポール大好き。
「Hello Goodbye」のミリタリールックもカワイイ。また、後半のメンバーの無邪気な様子もすごくいい。

【Past Masters Vol.1】
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1. Love Me Do
2. From Me to You
3. Thank You Girl
4. She Loves You
5. I'll Get You
6. I Want to Hold Your Hand
7. This Boy
8. Komm, Gib Mir Deine Hand
9. Sie Liebt Dich
10. Long Tall Sally
11. I Call Your Name
12. Slow Down
13. Matchbox
14. I Feel Fine
15. She's a Woman
16. Bad Boy
17. Yes It Is
18. I'm Down

【個人的評価】★★★★☆
全オリジナルアルバムがCD化された際にオリジナルアルバムに収録されていない曲やバージョンを集めて編集されたいわば裏ベスト。「パストマスターズ」全2作のうち1作目。62年~65年発表分を収録。
8. Komm, Gib Mir Deine Hand
9. Sie Liebt Dich
はドイツ語だが、「Komm, Gib Mir Deine Hand」は「I Want to Hold Your Hand」の、「Sie Liebt Dich」は「She Loves You」のドイツ語版。
これはビートルズ駆け出しの頃、しばしばハンブルクで営業していたため。
「From Me to You」、「I Want to Hold Your Hand」というアルバムに入っていなかったシングルが収録され、「Long Tall Sally」、「She's a Woman」、「 I'm Down」などの最高にロックしているビートルズが聴ける。特に「 I'm Down」はポールの声、ジョンの肘で弾くキーボードが最高にカッコイイ。

【Past Masters Vol.2】
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1. Day Tripper
2. We Can Work It Out
3. Paperback Writer
4. Rain
5. Lady Madonna
6. Inner Light
7. Hey Jude
8. Revolution
9. Get Back
10. Don't Let Me Down
11. Ballad of John and Yoko
12. Old Brown Shoe
13. Across the Universe
14. Let It Be
15. You Know My Name (Look Up the Number)

【個人的評価】★★★★☆
「パストマスターズ」シリーズ第二弾。66年〜70年のものを収録。
1. Day Tripper
2. We Can Work It Out
3. Paperback Writer
の流れはとてもイイ。
そしてこのアルバムでしか聴けない「Rain」はイギリス的で少しけだるく、秀逸な曲。
余談だが、オアシスの結成当初のバンド名はこの曲から、「レイン」だった。
まさにベスト的な内容。
けれどそれだけに面白味には欠ける。


【The Beatles 1962-1966】
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ディスク:1
1. Love Me Do
2. Please Please Me
3. From Me to You
4. She Loves You
5. I Want to Hold Your Hand
6. All My Loving
7. Can't Buy Me Love
8. Hard Day's Night
9. And I Love Her
10. Eight Days a Week
11. I Feel Fine
12. Ticket to Ride
13. Yesterday
ディスク:2
1. Help!
2. You've Got to Hide Your Love Away
3. We Can Work It Out
4. Day Tripper
5. Drive My Car
6. Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
7. Nowhere Man
8. Michelle
9. In My Life
10. Girl
11. Paperback Writer
12. Eleanor Rigby
13. Yellow Submarine

【個人的評価】★★★☆☆
いわゆる赤盤。アートワークが印象的。赤青揃えるとより印象的。
曲の並びは、もう言うことない、紛いも無くベスト盤です。
ある程度ビートルズを聴き込んでいる人には退屈かと。
これからビートルズ聴こうって人には、やはり赤青聴くと、とりあえずの流れは分かると思う。


【【The Beatles 1967-1970】
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1. Strawberry Fields Forever
2. Penny Lane
3. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
4. With a Little Help from My Friends
5. Lucy in the Sky With Diamonds
6. Day in the Life
7. All You Need Is Love
8. I Am the Walrus
9. Hello Goodbye
10. Fool on the Hill
11. Magical Mystery Tour
12. Lady Madonna
13. Hey Jude
14. Revolution
ディスク:2
1. Back in the U.S.S.R.
2. While My Guitar Gently Weeps
3. Ob-La-Di, Ob-La-Da
4. Get Back
5. Don't Let Me Down
6. Ballad of John and Yoko
7. Old Brown Shoe
8. Here Comes the Sun
9. Come Together
10. Something
11. Octopus's Garden
12. Let It Be
13. Across the Universe
14. Long and Winding Road

【個人的評価】★★★★☆
いわゆる青盤。やはりアートワークがいい。わずか8年で人間こうも変われるんですね。
8年という短い間に、これだけの音楽的進化を果たしたバンドは、やはりビートルズ以外にいないと思う。
また当時の時代の変化の激しさを垣間みれるようでもあって興味深い。


【The Beatles 1】
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1. Love Me Do
2. From Me to You
3. She Loves You
4. I Want to Hold Your Hand
5. Can't Buy Me Love
6. Hard Day's Night
7. I Feel Fine
8. Eight Days a Week
9. Ticket to Ride
10. Help!
11. Yesterday
12. Day Tripper
13. We Can Work It Out
14. Paperback Writer
15. Yellow Submarine
16. Eleanor Rigby
17. Penny Lane
18. All You Need Is Love
19. Hello, Goodbye
20. Lady Madonna
21. Hey Jude
22. Get Back
23. Ballad of John and Yoko
24. Something
25. Come Together
26. Let It Be
27. Long and Winding Road

【個人的評価】★★☆☆☆
シングルで一位をとったものを集めたアルバム。
正直、赤青両盤あれば必要ないです。


【Live at the BBC 】
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35. Love Me Do

【個人的評価】★★★☆☆
1966年、ライブ活動に嫌気がさしたビートルズはスタジオ・ワークに専念するという理由で、一切のライブ活動を停止。その後二度と再開されることはなかった。
この作品はビートルズがライブ活動に意欲的だった62年~65年の間に英BBCで行われたラジオ・セッションからのライヴ音源56曲を収録した2枚組。
ファン向けの作品で、ある程度好きじゃないと楽しめない。
ただ、メンバーのインタビューや、珍しい音源が収録されていて貴重。


【The Beatles Anthology 1〜3】
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【個人的評価】★★★★☆
ビートルズの未発表音源やインタビューなどを収めたファン必携のCD。
もはや音楽ではなく、ドキュメンタリー。
相当好きじゃないとキツい。
というか、これ、ビートルズ研究の参考文献的なもの。
よく、「◯○の別テイクはアンソロジーに収録されてある」なんて解説があるが、これのこと。


【Love】
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1. Because
2. Get Back
3. Glass Onion
4. Eleanor Rigby/Julia (Transition)
5. I Am The Walrus
6. I Want To Hold Your Hand
7. Drive My Car/The Word/What You're Doing
8. Gnik Nus
9. Something/Blue Jay Way (Transition)
10. Being For The Benefit of Mr. Kite!/I Want You (She's So Heavy)/Helter Skelter
11. Help!
12. Blackbird/Yesterday
13. Strawberry Fields Forever
14. Within You Without You/Tomorrow Never Knows
15. Lucy in the Sky With Diamonds
16. Octopus's Garden
17. Lady Madonna
18. Here Comes The Sun/The Inner Light (Transition)
19. Come Together/Dear Prudence/Cry Baby Cry (Transition)
20. Revolution
21. Back In The U.S.S.R.
22. While My Guitar Gently Weeps
23. A Day In The Life
24. Hey Jude
25. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
26. All You Need Is Love

【個人的評価】★★★★☆
『Love』はビートルズの数々の代表曲にプロデューサー、ジョージ・マーティンとその息子のジャイルズがふたたび手を加えた作品。
数々の代表曲が意外なところでつなげられ、意外なところで終わる。
一聴、ファンなら誰でも出来る編集じゃないか、と思うけれど、聴けば聴くほどに、ビートルズを誰よりも良く知り、誰よりも長く共に過ごしたジョージ・マーティンと、その息子で新進気鋭のジャイルズだからこそできる仕事じゃないか、と思い直してくる。
ビートルズがいくら凄いとはいっても、8年しか活動していないのと、すでにとっくに解散しているバンドなのでどうしても食傷気味になることがある。そうした気分を、こうしたリミックス盤などは癒してくれる。まるでビートルズの新曲を聴くかのよう。
賛否両論あるが、僕は好き。
ビートルズにハマり、ちょっと飽きて来たかな、と思ったときが聴きごろ。





といわけで、早足でしたが、この辺で。
思えば友達からのコメントから始まったビートルズレヴュー。おかげさまで、僕にも第63次ビートルズブームがやってきました。
こんなに長引かせる気はなかったけど、ノって来ていっぱい書いてしまった。。。
まだまだ映像作品とか紹介したいものは山ほどあるけれど、きりがないので、またいつかの機会に。

今日(25日)は卒業式です。
これから行ってきまーす。ではまた。
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by jai-guru-deva | 2008-03-24 21:36 | 今日知る音楽

10分じゃ分からないTHE BEATLES その5。


『Abbey Road』1969年
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1. Come Together ジョン
2. Something ジョージ
3. Maxwell's Silver Hammer ポール
4. Oh! Darling ポール
5. Octopus's Garden リンゴ
6. I Want You (She's So Heavy) ジョン
7. Here Comes the Sun ジョージ
8. Because ジョン
9. You Never Give Me Your Money ポール
10. Sun King ジョン
11. Mean Mr. Mustard ジョン
12. Polythene Pam ジョン
13. She Came in Through the Bathroom Window ポール
14. Golden Slumbers ポール
15. Carry That Weight ポール
16. The End ポール
17. Her Majesty ポール

【全体を通して】★★★★☆
オリジナルのリリースとしては次の『Let It Be』のほうが遅く、最後のアルバムは『Let It Be』ということになっているが、録音自体は『Abbey Road』の方が遅く、ビートルズによる事実上最後のアルバム。
『Let It Be』録音時点でメンバー間の仲、連携が破滅し、ビートルズとしての活動がもう無理になっていた状況の中、ポールの「昔のように、昔のようなやりかたで」という希望をプロデューサーのジョージ・マーティンに打診し、「本当に昔のように出来るのならば」ということで作られた作品。
ビートルズとしての活動に嫌気がさし、個人的な活動に移行していたジョン、ジョージ。
なんとかビートルズとしてやっていきたいという希望を持っていたリンゴ。
そして、もう解散は避けられないと理解しながらも、ビートルズの最後を作り上げたかったポール。
4人はいずれも「これで最後」という意識を持ち、それぞれの持てる才能を発揮した楽曲を提供した。
『Let It Be』の録音では、終始ギスギスし、喧嘩がたえなかったが、この作品の録音は、和やかではないものの、淡々とそれぞれがそれぞれの役割を果たし、その結果、「サージェントペパーズ」や「ホワイトアルバム」を越える最高傑作と呼ばれる作品が出来上がった。

全体を通して、このアルバムを覆う雰囲気は冷たく、そこにはやはり当時のメンバーの関係が現れているように思える。
このアルバムを指し「生命力がない、死んだようなアルバム」と言ったジョン。
「(Come Togetherで)もうジョンとはうまくハモることが出来なくなっていた」と言ったポール。
そういった悲しさが雰囲気としてこのアルバム全体に重くのしかかっている。
しかし上手くハモれなかったとしても「Come Together」はとてつもなくカッコイイし、「Something」「Here Comes the Sun」はジョージがポール、ジョンの才能の前でも霞むこと無く、むしろこのアルバムで最も際立った名曲となっている。そして「You Never Give Me Your Money」から「The End」までの畳み掛けるようなメドレーは、走馬灯のようにビートルズの活動を思い起こさせ、涙が込み上げてくるほど切なく、しかし楽しくもある。
ビートルズ最後の作品として、センチメンタルな気持ちを捨てて、単純にビートルズの楽曲としてこれを聴こうとしても、どうしても僕にはできない。
これを最後に4人がスタジオに集まることは、ジョンとジョージの死によって永久になくなった。こんなことを考えながら聴いても仕方がないんだけど、どうしてもそういうことが頭をよぎってしまう。
そんなわけで、このアルバムは僕をとても落ち込ませるので、☆4つということになっています。
あと、初期や中期のころのように派手な曲や壮大な曲がないのも事実。そしてそういうところも冷たく暗い雰囲気を作りだしているひとつの要因ともいえるだろう。
最後が「The End」というタイトルもビートルズの終焉を示唆していて感慨深い。そしてそれでは終わらず、サプライズ的に始まる「Her Majesty」(レコードにはクレジットされていない)は皮肉たっぷりのビートルズらしいのと同時に、これから続いていくビートルズ神話を象徴するかのよう。事実上は解散し、二度と集まることのなかったビートルズだが、人々の心に永遠に残るビートルズというものを示唆しているように感じる。


【オススメ曲】

「Come Together」
ジョン作のロックナンバー。
軽快なロックというよりは、どこかくぐもったような印象の曲。この後のジョンのソロ曲へとつながっていく音だと思う。
ポールが言っているように、やはり、コーラスは中途半端な印象を与え、完成度は低く、往年のビートルズのようにはいっていない。

「Something」
ジョージの代表曲。
やはりジョージのバラードらしく、情緒的な歌詞とメロディが特徴。
濡れたようなギターの音は、切れのいいジョンのギターとはまた違った趣がある。

「Maxwell's Silver Hammer」
ポール作。
ポールの特徴である物語調の歌詞。軽快な音とハンマーの音なんかで明るい印象の曲だけど、内容はホラー。マックスウェル・エディスンという名前の医学生がジョウンという名前の化学実験が趣味のちょっと変わった女性を「映画を観に行かないか」と誘って、銀のトンカチで撲殺するという所からはじまり、続いて自分が授業をサボっていたことを咎めた教授を撲殺、警官に捕まり、裁判にかけられたマックスウェルは自分の事件の裁判長をも撲殺。連続殺人の歌になっている。
ポールは平気でこういうことをやるけど、僕はそういうところが好きです。

「Oh! Darling」
順当なロック、歌詞ともにジョン的だが、ポールの作。
やはりビートルズらしい「ギュウン、ギュン」というギターが聴ける。
レコーディングに手こずったポールは「昔ならこんなのあっという間にできたはずだ」とぼやき、ジョンは「俺に歌わせればもっといい曲になった」と言っている。

「Octopus's Garden」
リンゴ作。
作曲はジョージが多くを手伝っている。
このアルバムでも最も能天気な雰囲気の曲で、明るく楽しい。リンゴの性格、ビートルズの中での彼のスタンスが窺い知れる。
この頃には珍しく、メンバー全員がレコーディングに参加していることからも、リンゴの存在というのが当時のギスギスした人間関係の中で重要な役割を果たしていたことは分かる。
間奏中、海の中を表現した「ぷくぷくぷく…」という音はジョンがコップの水をストローで吹いて作った音。
余談だが、オアシスがライブで「Whatever」を演奏する際、ノエルがメインボーカルを務める時は曲の最後に「I'd like to be under the sea In an octopus' garden in the shade」と歌詞を入れて歌っていたことがある。

「Here Comes the Sun」
ジョージ。
僕がジョージの中で一番好きな曲。
録音に嫌気がさし、エリック・クラプトンの家に遊びに行った時、春の日差しを感じたとき、すらすらと頭に流れて来たらしい。
これからの季節にピッタリな美しい曲。

「You Never Give Me Your Money〜The End」
ここからがメドレー。
「You Never Give Me Your Money」はポールがビートルズが興したアップル社が財政破綻しつつあった状況を歌う切実な内容で重め。メロディ的にはそういうことは特には感じさせないけれど。
「Sun King」はジョンの作で、ほとんどインストゥのような曲だが、わずかに囁くように意味不明のことを歌っている。これはスペイン語らしい。
「Mean Mr. Mustard」もジョン。ホームレスのマスタードさんのお話。
「Polythene Pam」もジョンで、この話の主人公「Pam」はマスタードさんの妹という設定で「Mean Mr. Mustard」の続編。
「She Came in Through the Bathroom Window」はポール作。ポールの家が空き巣に入られた体験を元に書かれた。その空き巣は女性で、しかも風呂場の窓から侵入していたらしい。
「Golden Slumbers」もポール。もともとあった子守唄にポールが手を加えた。悲しくも盛り上がって行く曲調がメドレーの終焉を予感させる。
「Carry That Weight」もポール。「Golden Slumbers」からの盛り上がりが最高潮に達し、メドレーのクライマックスを迎える。メンバー全員がボーカルをとっている。
内容的には、解散後の自分たちが、一生ビートルズという荷を背負い続けなければならない、というポールの自分を含めたメンバー全員へのメッセージ。
「The End」もポール。事実上ビートルズ最後の曲。そしてビートルズからの最後のメッセージ。
「And in the end
 The love you take
 Is equal to the love you make」
「結局最後には
 あなた自身が与えた愛と
 同じだけの愛を、あなたは得ることになる。」

「Her Majesty」
ポール作。
ビートルズ公式発表曲中最も短いわずか23秒の曲。
もともとはメドレーに入れるために作られ、「Mean Mr. Mustard」と「Polythene Pam」の間に入れられる予定だった。この曲の最初の「ジャーン」という音は「Mean Mr. Mustard」の最後の一音で、「Polythene Pam」の最初の一音は、この曲にあった最後のギター・コードと同じ。
「Mean Mr. Mustard」と「Polythene Pam」はメドレーの中でも一度、音がきれ、不自然なつながり方をしているのはこのため。
その後ポールの判断でカットされ、メドレーには入らなかった。しかしなぜか、最後にくっつけられて残った。これは「ビートルズが録音したものは何でも残しておくこと」というジョージ・マーティンの指示があったためと言われ、それをきいたメンバーが面白がったため残ったようだ。
内容は女王陛下を口説き自分のものにする、という不遜なもの。「Her Majesty」というのは女王陛下を呼ぶときの婉曲表現。


『Let It Be』1970年
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1. Two Of Us ポール
2. Dig A Pony ジョン
3. Across The Universe ジョン
4. I Me Mine ジョージ
5. Dig It レノン・マッカートニー ジョージ リンゴ
6. Let It Be ポール
7. Maggie Mae (アレンジ)レノン・マッカートニー ジョージ リンゴ
8. I've Got A Feeling レノン・マッカートニー
9. One After 909 ジョン
10. The Long And Winding Road ポール
11. For You Blue ジョージ
12. Get Back ポール

【全体を通して】★★★★☆
1969年、バンド結成時の自分たちに戻ろう、つまり「ゲット・バック」というコンセプトの元に行われた「ゲットバック・セッション」の風景を追った同名ドキュメンタリー映画のサントラ盤としてリリースされた。アップルビルの屋上で行われたシークレットライブの音源を取り入れたあったり、ファーストアルバム以来となるスタジオライブ形式をとった録音方法からは、シンプルで初期ビートルズのようなロックが聴ける。他方、このアルバムでプロデューサー・フィルスペクターによる演出が、過度であるという批判が常に憑いて回ってもいる。
その最たるものが「The Long And Winding Road」で、もともとはアコースティック作品だったものを、フィルがオーケストラを入れ、壮大に仕上げている。ポールはこれに対し、曲を台無しにされたと憤慨していて、自身のライブでは必ずアコースティックバージョンで行う。
しかしジョンとジョージは、バンド解散寸前の散漫なセッション録音集を一作品として短期間のうちにまとめ上げた手腕を評価していて、その後の自分たちのソロアルバムにもプロデューサーとして迎えている。
ちなみに2003年、フィルは自宅で女優を銃殺し逮捕されている。

そんなフィルの持ち味であるオーバーダビングの手法によってできたこの作品は賛否両論あったため、2003年、フィルの影響を消し、『Let It Be』をマスターテープからリミックスし、当初計画されていた形で『Let It Be... Naked』として再リリースされた。
僕個人的には聞き慣れた『Let It Be』のほうが好きで、「The Long And Winding Road」にしてもフィルプロデュースの壮大な感じのが好き。曲の前後にシークレットライブのときのメンバーの会話が入れられてある編集なんかも好きなのでこの『Let It Be』を推します。

この当時のメンバーの状態はとてもヒドく、その様子は映画「Let It Be」でも窺うことが出来る。
例えば、ジョージの「I Me Mine」は、ビートルズ内で独善的、支配的になっていくポールへの当てつけのような曲で、この曲のレコーディング中もギタープレイを巡ってポールとジョージは口論し、決定的に対立してしまう。また、ジョンが連れて来た「部外者」ヨーコに対し、ポールは苦々しく思っていて、ジョンとポールの間もギクシャクして行く。
そんなトゲトゲしい関係は作品の雰囲気にも現れているようで、サウンドや手法はたしかにコンセプト通り原点に立ち返ろうとしているが、初期の頃のような無邪気な楽しさは無いように思える。

【オススメ曲】
「Two Of Us」
ポール。
最初に
「I dig a pigmy by Charles Hawtrey on the Deaf Aids.
Phase one in which Doris gets her oats」
とナレーションが入る。対訳によれば、
「聾者協会のチャールズ・ホールトリーの"I Dig A Pygmy"です!
(笑い)場面1:ドリスはカラス麦を手に入れます」
ということですが、意味はよく分かりません。
そして分かる意味もない。よくあるジョン一流のジョーク。
聾者協会、ということで障害者をよくネタにするジョン(話のネタにするのは決して差別ではなく、見て見ぬ振りをするほうがよっぽど差別だ、というのがジョンの解釈)らしいジョークだと受け取っとけばいいと思う。
詳しくは教えて!gooにこの部分のやりとりがあります。

曲調はカントリーよりで、少し悲しく、歌詞も

「僕と君の思い出は
前にずっと伸びる道よりも長い

僕たち二人合羽を羽織り
太陽の下に佇む
僕と君、紙を追いかけて
何処にも辿り着かない
僕たちは帰り道
僕たちは帰り道
帰るんだ」

と、なんだかビートルズの終焉を感じさせる。
ちなみに最後の口笛はジョン。

「Dig A Pony」
ジョンによるロックンロールナンバー。
ストレートに、ヨーコと出会った歓び、ヨーコへの愛を歌っている。
ブルースぽい曲調も特徴。
「Because」
のところのかすれた感じのリードとコーラスが、ライブ感あっていいなあ、と思います。

「Across The Universe」
ジョンによる大作。
67年頃にはすでに完成していたが、ジョン自身、なかなか納得できるテイクが出来ず、発表されずにいた。最終的に、ジョンが納得できたテイクはなかったと言われ、現在まで、多くのヴァージョンが発表されている。
歌詞はインド哲学に影響を受け、さらに松尾芭蕉にも影響を受けていたとも言われていて、東洋的な深い世界観が広がる。
「Jai Guru Deva Om…」
と繰り返し歌われるのはマントラで、
Jai(ジャイ)とはサンスクリット語で「〜を称える」「〜に感謝を捧げる」
Guru(グル)とはサンスクリット語で「(ヒンドゥー教の)導師。
De Va(デーヴァ)とはビートルズが傾倒していたインドの導師マハリシ・マヘシ・ヨギの導師名が「Dev」であり、また、マハリシの師もまた「Dev」と呼ばれている。ジョンは「アクロス・ザ・ユニバース」の歌詞の中で特定の個人名を使用するのを避け、「a」を付け加えて「Deva」とした。
Om(オム)とはすべての根源にある聖なる音であり、ヒンドゥー教で最も短いマントラの言葉。常に祈りの前または後に用いられ、「ォオームー…」と長く伸ばして唱える。
ここから、「我らが導師、神を称えよ」というような意味になる。

さてお分かりのように僕のハンドルネームの「jai-guru-deva」はここからとられてます。余談ですが。

多くのビートルズの作品が作詞に重きを置かれているが、この作品はその最たるものとも言え、ジョンは「本当に優れた歌というのはメロディがなくても歌詞だけでその価値を見いだせる」とまで言っている。

では、歌詞を載せておきます。

Words are flowing out like endless rain into a paper cup,
They slither while they pass, they slip away across the universe
Pools of sorrow, waves of joy are drifting through my open mind,
Possessing and caressing me.
Jai guru de va om

Nothing's gonna change my world,
Nothing's gonna change my world

Images of broken light which dance before me like a million eyes,
That call me on and on across the universe,
Thoughts meander like a restless wind inside a letter box they Tumble blindly as they make their way Across the universe
Jai guru de va om

Nothing's gonna change my world,
Nothing's gonna change my world

Sounds of laughter shades of earth are ringing
Through my open views inviting and inciting me
Limitless undying love which shines around me like a million suns, it calls me on and on Across the universe
Jai guru de va om

Nothing's gonna change my world,
Nothing's gonna change my world

降りやむことのない雨の中に置かれたコップの中の水のように 言葉があふれだしてゆく
それは目の前を通りすぎ 銀河をすりぬけてゆく
私の悲しみの心にさざ波をたてて
私にとりつき私を包みこむ
Jai guru de va om

何事も私の世界を変えることはできない
誰にも私の世界は変えられない

目の前で踊る百万の目のような壊れた光のダンス、それは私を呼び宇宙を渡ってゆく
しかしそれは郵便箱に吹きこむ落ち着きのない風のように
自分の道を盲目的にさまよい世界のかなたへと向かう
Jai guru de va om

何事も私の世界を変えることはできない
誰にも変えられない

大地の影で笑い声が響き渡り
耳を駆り立て、私を誘う
限りのない不滅の愛が私の周りで何百万個の太陽のように輝き 世界のかなたから私を呼び続ける
Jai guru de va om

何事も私の世界を変えることはできない
誰にも変えられない



さてこの曲はつい先月、NASAの設立50周年の記念として、北極星に向けて発信されました。

「Dig It」
ビートルズ最初で最後の、メンバー全員のクレジットが入った曲。
ボブ・ディランの名曲「Like A Rolling Stone」と何度か叫び、「Like the FBI」「CIA」「BBC」といった組織名が連呼される。そしてBBキング、ドリス・デイ(歌手)、マット・バズビー(マンチェスタ・ユナイテッドの監督・当時)といった著名人の名前の後、「Dig It!(さあ、やれ!)」と連呼するという内容。
最後にジョンが赤ちゃんじみた声で
『ジョージ・ウッドの「キャン・ユー・ディグ・イット?」でした。次は『ほら、天使がやってきた』というやつをやります』
と紹介し、次の「Let It Be」につづく。

「Let It Be」
ポール。
ビートルズがバラバラになって行くのを悲観していたポールの前に、亡母メアリーが現れ、「あるがままにまかせなさい」とつぶやいた、という体験にインスピレーションを受け、制作された。
その部分はそのまま

When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom
Let it be

というところや

For though they may be parted there is
still a chance that they will see
There will be an answer
Let it be

というところで使われている。

ポールのピアノもさることながら、この曲は、間奏のギターソロが聴き所だが、アルバムバージョンとシングルバージョンとで大きく違う。
アルバムバージョンはフィルスペクターによるプロデュースで、リードギターはジョンによるもの。
シングルバージョンはジョージ・マーティンによるプロデュースで、リードギターはジョージ。

「Maggie Mae」
ビートルズの故郷リバプールに伝わる、トラディショナル・ソング。アレンジとしてメンバー全員の名前を載せている。
内容は小汚い売春婦に人目惚れした水夫の話。
ジョンは、キツいリバプール訛りでこの歌を歌っている(巻き舌で、舌足らずのように聴こえるのがそう)。
短い歌ながら、僕はこの歌好きです。

「I've Got A Feeling」
ジョンとポールの合作。
冒頭部分からのテーマ部分がポール。「Everybody had a hard year」からがジョン。
二人の最後の共作。
ポールの声は野太く、ジョンの声は澄んで聴こえる。ジョンの声がソロへと続く声質に変化していることが分かる。
非常にカッコイイ作品。

「One After 909」
ジョン。
実は1960年には完成していた曲で、シングル「From Me To You」に入れられる予定だったが没になり、10年を経てようやく日の目を見た作品。
たしかに50年代のロックの正統をいくような正にジョン好みの作品だが、やっぱり粗=初期の頃のビートルズが歌っているのとこのころのビートルズが歌うのでは全然雰囲気が違うんだろうなあ、と思う。僕は、62年頃の荒削りだけど躍動感に溢れるビートルズによる「One After 909」を聴いてみたかった。

「For You Blue」
ジョージ。
アコギによる、フォークブルースに近い作り。
曲の最初に実はジョージが小声で
「Queen says no to pot-smoking FBI members」
と喋っている(ボリュームをいっぱいに上げれば聴こえる)。
こういうかわいい曲、好きなんだな、僕は。

「Get Back」
ポール。曲のクレジットは「ザ・ビートルズ・ウィズ・ビリー・プレストン」となっており、キーボード奏者のビリー・プレストンがフィーチャーされている。ビリーはこの頃、しばしばビートルズのセッションに参加していて「五人目のビートル」とも呼ばれている。
2006年に死去し、その名を覚えている人もあるかも知れない。
この曲の最初にジョンが

「Sweet Loretta Fart, she thought she was a cleaner, but she was a frying pan.…」
「いとしのロレッタ・ファート(=屁)。彼女は自分を掃除機だと思っていたけど、実はフライパンだったのさ」

とまたわけの分からないことを言っているが、これは

「Sweet Loretta Martin thought she was a woman, but she was another man.…」
「かわいいロレッタ・マーティンは自分を女だと思っていたけど、実は男だったのさ」

という二番の歌詞のパロエディ。

また、曲の最後にもジョンは

「I'd like to say thank you on behalf of the group and ourselves, I hope we passed the audition.…」
「バンドを代表して皆様にお礼申し上げます。オーディションに受かることを祈っています」

とジョークを言っている。

こういう所を全てカットしてある「Naked」よりもやっぱり僕はこっちのアルバムのが好き。



そんなこんなでレヴューしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
僕は音楽には疎いものですから、音楽的というよりも、それぞれの曲にまつわるビートルズの小ネタみたいになってしまいましたが。
また、僕が文学部、ということで意図的に歌詞を重点を置いてみてみました。
洋楽と言えど、メッセージ性の強いビートルズにおいて歌詞は超重要だと思うので、聴く際は是非歌詞にも気を配ってみて下さいね。

ビートルズレヴューは次の投稿で、その他のアルバムを取り上げて最後にしたいと思います。それでは。
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by jai-guru-deva | 2008-03-14 12:32 | 今日知る音楽

10分じゃ分からないTHE BEATLES その4

ようやく編集しきりました。
ネット環境がダイヤルアップの実家にいたりスキー行ったりでなかなか書けなかったけど、ようやく。
それではどうぞ。

『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』1967年
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1. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band  ポール
2. With a Little Help from My Friends ポール(ボーカルはリンゴ)
3. Lucy in the Sky With Diamonds ジョン
4. Getting Better ポール
5. Fixing a Hole ポール
6. She's Leaving Home ポール
7. Being for the Benefit of Mr. Kite! ジョン
8. Within You Without You ジョージ
9. When I'm Sixty-Four ポール
10. Lovely Rita ポール
11. Good Morning Good Morning ジョン
12. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise) ポール
13. A Day in the Life レノン・マッカートニー

【全体を通して】★★★★★

1967年という激動の世界情勢の中、出された作品。
65年から始まったアメリカの北爆により、ベトナム戦争は激化の一途をたどり、泥沼化していた。その結果、世界中に反戦運動の動きが高まり、やがて、アメリカ国内には戦争、徴兵を拒否し、現実逃避を選んだ若者が続出。彼らは現実逃避のツールとしてドラッグを選び、ヒッピーと呼ばれるようになった。
そんなヒッピーたちはロックを共通の文化として受容していた。そこに呼応するようにビートルズが若者文化の象徴として迎えられたのだった。

ビートルズは、このアルバムで、ビートルズであることを辞めている。
このアルバムのジャケットはビートルズ自身によるビートルズの葬式の場面だ。そこに参列する多くの著名人たちは、ビートルズメンバーが敬愛している人物を集めたもの。
マルクスがいたり、ボブ・ディランがいたり、アインシュタインがいたり、エドガー・アラン・ポーがいたり、と彼らを探すだけでも面白い。また、墓の周りに植えられているのはマリファナで、彼らのドラッグ体験を示唆している。
ビートルズを封印した彼らは
「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」
という風に名を改め、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のショーとして仕立てることをコンセプトとしてこのアルバムは作られた。
このコンセプトを発案したのはポール。そのためか収録楽曲のほとんどがポール作。
当初は曲と曲の間を全部つなげてしまう予定だったが、実際には1曲目と2曲目だけでそれ以降は断念している。史上初のコンセプトアルバムと呼ばれるが、このため、ジョンは「コンセプトアルバムと呼ばれるが、眉唾物だ」と懐疑的である。
史上最高とも揶揄されるこのアルバムだが、実際にはピンで成り立つ、パンチのきいた曲は少ない。このアルバムのコンセプトの中で、このアルバムの曲として聴くからこそ価値がある作品が多く、ビートルズをほとんど知らない人がこのアルバムから聴いても、微妙なんじゃないかなあ。
ただ、なんといっても最後の「A Day in the Life」は凄まじい曲でこれを聴くためだけでも買いではあると思う(逆にパンチが効きすぎてるけれど)。

【オススメ曲】
「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」
主にポール作。
ビートルズではなく、サージェントペパーとしての自己紹介的な内容。
ビートルズに特徴的な「ギュン、ギューン」っていうギターが聴こえる。

「Lucy in the Sky With Diamonds」
ジョン作。
タイトルの名詞の頭文字をとると L S D となるため、LSDの使用を示唆する歌と言われるが、ジョンは否定している。
ある日、ジョンの息子、ジュリアンが保育園から帰って来て、保育園で描いた絵をジョンに見せた。そこには、ジュリアンと同じ保育園に通うルーシーが、ダイアモンドを持って空を飛んでいる絵が描かれてあった。そこからインスピレーションを受け、制作した、とジョンは語る。
ボーカル、サウンド、詞全てに置いてサイケデリックの典型と言える。
ジョンの声質を意図的に変えてあり、ポールもいつもよりも高めのコーラスで、ジョンの声質に似せている。
余談だが、ジョンは自分の声質が気に入っておらず、しばしば意図的に声質を変えている。それがサイケデリックに作用し、アバンギャルド的な彼の魅力を高めているようにも思える。

「She's Leaving Home」
ポール作。
家出少女の新聞記事からヒントを得て作られたと言われる。
ポールお得意のクラシック調の曲。
「She」「is leaving」「home」のサビのところが美しい。このときの合間に入るジョンのコーラスは新聞記事を借用している。

「Being for the Benefit of Mr. Kite!」
ジョン。
サーカスを意識した作りで、間奏でその雰囲気がすごく伝わる。個人的にやや不気味な雰囲気を持っているように感じる。
MALICE MIZERみたいだなー、と思う。MALICE MIZERそんなに知りませんが。

「When I'm Sixty-Four」
ポール作。
このブログでも、ポール64歳の誕生日の時に取り上げた僕の大好きな曲。
ポップでかわいらしい。
結婚式で流したいです。
以前の記事で歌詞を訳したりなんかしてるのでそちらもどうぞ。
When I'm Sixty-Four.

「Lovely Rita」
ポール作。ポールっぽい恋愛物語の詞とポップなメロディ。
婦人警察官リタへの恋心を歌った歌。「Lovely Rita Meter Maid」という所は、アメリカでは交通取締官のことを「Meter Maid」というところからつけられている。
実際にポールが女性警官に取り締まられたことから作られた。
ポップなメロディで聴き逃しがちだけど、ビートルズらしい実験的な要素も多く含む。
例えば曲中の効果音に収録スタジオである、アビィロードスタジオのトイレットペーパの芯と櫛を使っていたり、最後はメンバーが思い思いに様々なノイズを入れている。
間奏のピアノはジョージ。

「A Day in the Life」
ジョンとポールの完全な共作。
最初と最後の部分がジョン、中間部分がポール。全く違う曲を組み合わせて出来ている。
最初、弾き語りで始まり、静かで美しい曲調だが、途中から、それはもう凄まじい展開をみせ、ポールの歌へと続いて行く。その展開の凄まじさは、そら恐ろしくもあり、実際僕は初めて聴いたとき、恐すぎてしばらくトラウマでこの曲を拒否していたほど。とにかく、これまで聴いた音楽の中で、もっとも大きな印象を与えられた作品。僕の中ではビートルズ史上最高の作品。
歌詞にしても、ジョンのパートはジョンらしい、メッセージが込められつつも直接的には言わない、皮肉的な内容。新聞記事を読んで思いついたらしい。
また、ジョンのパートのうち、「I'd love to turn you on」はポールが付け加えた。ジョンはこれに対し、「とても素晴らしい貢献」と評している。
「I'd love to turn you on」は麻薬使用を連想させ、BBCでは放送禁止になった。
また、ジョンの部分とポールの部分をつなぐ、オーケストラが印象的。
段階的に音が高くなっていく内容だけど、これもなんか恐ろしい。脅迫されているような、焦燥感にかられるような、そんな感覚になる。
これはジョンの「ゼロから始めて、世界の終わりのような音を出したい」という希望があったためで、まさに「世界の終わり」をみているかのような感覚になる。
その希望をジョージ・マーティンが41名のオーケストラを使い、それぞれの楽器の出せるいちばん低い音からいちばん高い音までを段階的に鳴らすということで実現をさせたらしい。



『THE BEATLES』1968年
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ディスク:1
1. Back in the U.S.S.R. ポール
2. Dear Prudence ジョン
3. Glass Onion ジョン
4. Ob-La-Di, Ob-La-Da ポール
5. Wild Honey Pie ポール
6. Continuing Story of Bungalow Bill ジョン
7. While My Guitar Gently Weeps ジョージ
8. Happiness Is a Warm Gun ジョン
9. Martha My Dear ポール
10. I'm So Tired ジョン
11. Blackbird ポール
12. Piggies ジョージ
13. Rocky Raccoon ポール
14. Don't Pass Me By リンゴ
15. Why Don't We Do It in the Road? ポール
16. I Will ポール
17. Julia ジョン

ディスク:2
1. Birthday ポール
2. Yer Blues ジョン
3. Mother Nature's Son ポール
4. Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey ジョン
5. Sexy Sadie ジョン
6. Helter Skelter ポール
7. Long, Long, Long ジョージ
8. Revolution 1 ジョン
9. Honey Pie ポール
10. Savoy Truffle ジョージ
11. Cry Baby Cry ポール
12. Revolution 9 ジョン
13. Good Night ジョン(ボーカルはリンゴ)

【全体を通して】★★★★★
サイケデリックなジャケットが横行していた当時において、この真っ白でシンプルなジャケットは大きなインパクトであったと言う。そこから、「ホワイト・アルバム」という通称が生まれ、「ホワイト・アルバム」が正式名称のようになっている。けれど、実際には「The Beatles」とだけしか書かれておらず、「無題」とでも言うのが一番正しいのかも知れない。
また、レコードのジャケットには通し番号がふられていて、1番はジョンが所有していた、とポールが言っている。僕もレコードを持っているけど、きちんとシリアルナンバー入ってます。
内容は、まさに個性の集合。ビートルズというバンドの作品というよりも、メンバーそれぞれのソロ作品の集合。全てがオススメ曲で捨て曲は皆無に等しい。ただし、その構成上、アルバムとしてのまとまりには欠けている。ビートルズ史上最高傑作と評されることが多いが、それぞれに最高傑作を持つビートルズファンの多くもこれには異論はないと思う。

『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』から一転、サイケデリックさよりも、シンプルな「ロック」に戻って行くビートルズのメンバーをみることが出来る。
そういった観点でみれば、共通の部分があり、ある程度のまとまりも見えてくる。
これ以降、「Abbey Road」「Let It Be」と、余計な音を省き、実験性を無くしたシンプルな曲が増えてくる。後期ビートルズへの第一歩とも言える。

【オススメ曲】
「Back in the U.S.S.R.」
ポールのロックナンバー。
タイトルはチャックベリーの「Back in the U.S.A」のパロディ。
ポールの航空機で移動中の体験が元になったと言われる。
飛行機を連想させる疾走感が魅力。
ドラムがまとまっていて聴きやすい(リンゴ的ではない)が、ドラムを担当したのはポール自身。
というのもこの頃、一時的にリンゴは脱退していたから。

「Glass Onion」
ジョンの作品。
曲中に「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」「フィクシング・ア・ホール」「フール・オン・ザ・ヒル」「ゲッティング・ベター」「アイ・アム・ザ・ウォルラス」とビートルズの曲が登場する。まるで真心ブラザーズの「拝啓ジョンレノン」みたいだけど、これはジョンが、ビートルズの楽曲を深読みする人たち(今も昔もそういうひとは多い)をからかうため、わざと推測したり憶測しやすくしたりしやすいように入れた。非常にジョンっぽい意地悪なアイディア。

「Ob-La-Di, Ob-La-Da」
ポールの作品。
スカのはしりとも、ビートルズ唯一のレゲエ調の曲とも言われる。
歌詞は市場で働くデズモンド・ジョーンズと、バンドで歌手をしているモリーが恋をして結婚する物語を歌ったもので、ポールが得意とする、恋愛物。しかし、3番ではなぜかデズモンドとモリーが逆になり、モリーが子供たちと一緒に市場で働き、デズモンドが化粧をしてバンドで歌うことになってしまっている。これは収録の際ポールが間違って逆に歌ってしまい、録り直そうとしたところ他のメンバーに「この方が面白い」といわれてそのままにしたかららしい。こういうところもビートルズらしい。

「Continuing Story of Bungalow Bill」
ジョンの作詞。
ジョンはあまり手がけない物語調の歌。
途中、わずかに女性がリードボーカルを務めているが、これはオノ・ヨーコ。
女性がリードボーカルを務めるのはわずかとはいえ、唯一。

「While My Guitar Gently Weeps」
ジョージの傑作。
ギターソロは、なんとエリック・クラプトン。
ジョージとクラプトンとは親友で、この曲のテーマである、ギターの泣き声を表現する際、ジョージは自身のギターに納得できず、クラプトンに依頼した。
ジョージらしい、情緒的なメロディと詞が魅力的。

「Happiness Is a Warm Gun」
ジョンの作品。
分かりやすく変調していく構成がカッコイイ。これはジョンが作った3つの曲を組み合わせたため。
ジョンは「ロックの歴史を表現した」と言っている。
歌詞はジョンらしくメッセージ性を言葉遊び的に猥雑ともとれる内容で隠している。
例えば、歌詞の「Gun=銃」は、「性交」、「ヘロインの使用」、そして「火器全般」の隠喩ともとれる。最初のところは女性への一方的な性愛を、真ん中ではMother Superior(修道院長)に麻薬の皮下注射(Gunが注射を意味する)を求める場面を、最後は銃を乱射したい欲求を発散する男をそれぞれ描いているようにとれる。
また、「Happiness is a Warm Gun」というタイトル自体が、「幸福とは温かい銃」というよりも「幸福とは(射精後のまだ)温かいペニス」という意味のが強い。
「Mother Superior jump the gun」の連呼のところは「jump the gun」が「join to gone」と聴こえることから「修道院長、イッちまえ」というふうにとられることもある。
また、「バン・バン・シュート」というコーラスは「射精、射精」という連呼に聴こえるらしい。ネイティブには。
さらに「A soap impression of his wife which he ate And donated to the National Trust」のところは「石鹸みたいに味気ない奥さんの体なんてとっくの昔にナショナル・トラストに寄付しちまった」と、当時の妻、シンシアのことを言っていると言われる。実際、この当時すでにジョンはヨーコと出会い、ヨーコに心酔し始めていて、この曲の性愛の描写はヨーコへの執心ともとれる。
ただ、こうした歌詞の読み方こそ、ジョンが毛嫌いした「深読み」や「ビートルズに意味を求めること」になるようにも思える。そう考えたならば、「Continuing Story of Bungalow Bill」でのわざと深読みさせようとしたジョンの意地悪さ同様、この歌詞もわざと深読みさせるために書いたように思える。
なので、特に歌詞に意味を求めず単に、メロディを聴くということで、充分この曲の凄さは伝わってくる。むしろ、ネイティブのようには意味の分からない日本人のほうがこの曲をまた、多くのビートルズ時代のジョンの曲(ソロ時代のジョンの曲はストレートにメッセージを伝えているので歌詞は重要になってくる)を聴き、評価するには適しているかも知れない。
「When I hold you〜」のシャウトなんてめちゃくちゃジョンらしくってカッコいいもんね。

「Martha My Dear」
ポール作。
Marthaとは、当時ポールの飼っていた犬の名前。
かわいらしいポップなメロディ。好きな歌。
この曲の収録にポール以外のメンバーは立ち会っていない。
このアルバム以降、こういうことは多くなる。
この時期のメンバーの仲は最悪で、心はどんどんかけ離れやがて解散へと向かって行く。

「Blackbird」
ポール作。
アコースティックの静かでとても綺麗な曲。
「Blackbird fly, Blackbird fly
Into the light of the dark black night.」
と、闇の中にある光を目指して飛んで行く鳥を、ポールは女性、もしくは黒人をなぞらえていて、黒人(女性)の人権擁護や解放を訴えた歌にした、と言っている。

「Piggies」
ジョージ作。
ポップでかわいいメロディとは裏腹に人間を豚に見立て、人間社会を皮肉った歌。
ジョンとは違い、直接的に皮肉や批判をする態度をとるジョージらしさが出ている。

「Julia」
ジョン作。
ジョンの実母、ジュリアの名前を冠したバラード作品。
基本的には母への愛を歌ったものだが、それに交え、「Julia, Julia, Ocean Child」という歌詞が出てくる。「Ocean Child」、日本語で「海(大洋)の子」、つまり「洋子」となり、オノ・ヨーコのことを歌ってもいる。このことは洋子がジョンに自分の名前を英語にすると「Ocean Child」となる、とジョンに教えていたことからも明らか。
ジョンは幼くして離ればなれになり、再会後、突然死んでしまった母、ジュリアをヨーコと重ねあわせていて、ヨーコに母性をみていたことが推測される。
ジョンの心の中の寂しさと、母性に出会えた歓びとが現れている作品ともいえる。

「Birthday」
ポール。
軽快なロックナンバー。作詞、作曲、レコーディングを一日ですませている。
また、オノ・ヨーコも録音に参加している。
ビートルマニア、くるりの「お祭りわっしょい」のメロディは明らかにこの曲からとっている。そちらも名曲。

「Yer Blues」
ジョン。
当時のイギリスがブルースブームだったことへの皮肉としてこの曲を作った。
ローリング・ストーンズが1968年に収録したTV「ロックン・ロール・サーカス」ではジョン、エリック・クラプトン、キース・リチャーズがこの曲を演奏している。
この映像を随分前に友達からもらったけど、めちゃくちゃカッコイイです。

「Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey」
ジョンの作品。
ジョン的ロックナンバー。
タイトルはサビ部分をそのまま使用。そのため、ビートルズ公式発表曲中最も長いタイトル。
めちゃくちゃカッコイイ。
曲の最後の部分のまた曲が始まるかのようなギターなんかも、曲をただでは終わらせない、ビートルズらしい。

「Sexy Sadie」
ジョン作。
ビートルズは一時インドの導師マハリシ・マヘシ・ヨギに傾倒していて講義を受けるためにインドに滞在していた。
しかし、ポールとジョンはマハリシの講義に次第に疑問を持つようになり、マハリシの俗人的行為(マハリシの女性問題など)を聞くにつれ失望し帰国した。
この曲はマハリシに対するジョンの怒り・失望をあらわしている。
冒頭の歌詞「セクシーなサディーよ、何をしでかした?あんたはみんなをコケにしやがったな」
や、「世界はあんたを待っていたのに」というところは、珍しくジョンの怒りが素直にあらわされている。
ちなみに、「Sadie」とはヒンドゥー教の行者「Saadhu」をもじってジョンが作った言葉。
「セクシーなサディ」とはマハリシの性欲を皮肉っているのか、鋭いタイトル。
また、ポールとジョージが嘲笑的にも聴こえるコーラスを入れていて印象的。

「Helter Skelter」
ポールのハードロックナンバー。
英語で「Helter Skelter」とは、螺旋状の滑り台のこと。同時に「狼狽する」という意味もある。
ポールは、特に深い意味ではなく語感が良かったからこれを使ったと言っている。
クラシック、ポップ、ジャズ、ロック等、ほとんどの音楽ジャンルを網羅しているポールの才能に改めて驚かされる作品。
曲の最後、一度フェイドアウトしてまたフェイドインするが、これは演奏が長過ぎて、当時の録音技術では全部を録音できなかったため、こういう編集をしている。
そのため、この曲のラスト、リンゴは絶叫している。
「I've got blisters on my fingers!!」
「(ドラムを叩きすぎて)指にまめができちゃった!!」

「Revolution 1」
ジョン。
シングル曲「ヘイ・ジュード」のB面のものとは別テイクでそちらはテンポが速い。僕はそっちのが好き。
タイトルからも分かる通り、ジョンらしいメッセージ性の強い作品。
この曲の後に続いていた部分をベースとして現代アート的な作品が創られ、それが「Revolution9」になった。

「Honey Pie」
ポール。
ともにポール作品の「Wild Honey Pie」とタイトルが似ているが内容的には無関係。
ポール的な物語調のもの。カントリーのような曲調もかわいらしくていいです。

「Revolution 9」
ジョン。
ジョン以外のメンバーは一切関与していない完全ソロ曲。
音楽ではない、人や動物の声、自然の音、都市の騒音などを電気的・機械的に変質させ、組み合わせてできあがった、ミュージック・コンクレート作品。
なんというか、もう現代アートです。僕には理解不能です。

「Good Night」
ジョンの作品で、ボーカルはリンゴ。
オーケストラによる演奏が美しく、荘厳な感じさえする子守唄だが、「Revolution 9」のあとにこれですよ。
寝れるか!


なんだか、ひさしぶりの更新で随分間があきましたが、なんとか書けました。
ホワイトアルバム、多杉。と思って心が折れかけてました。すみません。
次の更新がオリジナル発表アルバムとしては最後。
さらにその次にオリジナル以外のアルバムを紹介し、予想以上に長期化したビートルズレヴューを締めたいと思います。
それでは。
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by jai-guru-deva | 2008-02-13 18:49 | 今日知る音楽

10分じゃ分からないTHE BEATLES その3。


『RUBBER SOUL』1965年
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1. Drive My Car ポール
2. Norwegian Wood (This Bird Has Flown) ジョン
3. You Won't See Me ポール
4. Nowhere Man ジョン
5. Think for Yourself ジョージ
6. Word ジョン
7. Michelle ポール
8. What Goes On ジョン(ボーカルはリンゴ) 
9. Girl ジョン
10. I'm Looking Through You ポール
11. In My Life ジョン
12. Wait レノン・マッカートニー
13. If I Needed Someone ジョージ
14. Run for Your Life ジョン

【全体を通して】★★★★★
サウンド、詞作、どれをとってもこれまでとは明確に違う、生まれ変わったような作品。
初めて、メンバー自身によるコンセプトが立てられ、制作された。アイドルからアーティストへ。ビートルズの進化をこれほどまでに見せつけられるアルバムはない。
「In My Life」のジョン、「Michelle」のポールなど、二人の個性もよりはっきりとしてきた。そしてその個性がビートルズ史上最もいい風に作用しあっていた時期といえる。
まるで隙のない、最高の作品。

【オススメ曲】
「Drive My Car」
ポールの作品。
軽快なギターのイントロが聴こえた時点で、これまでの作品とは決定的に違うな、ということが分かる。
"Beep beep'm beep beep yeah"という車のクラクションを真似たコーラスも少し実験的な手法で、『リボルバー』につながるビートルズらしさがでてきている。
歌詞を要約すれば、
曲中の男性は、女性に「私は有名なムービー・スターになるはずで、そうなったら男性を自身の運転手にしてもいい」と伝えられる。そこで彼が断ると、彼女は男に「働くよりももっと素晴らしい時間をあげられるわ」と言ってくる。彼が申し出を受け入れると、実は彼女は車を持っておらず、「運転手が見つかったし、これからがスタートよ」と言うのであった。
という話になっているんだけど、こういう物語を入れ込むのは(小説家になりたかった)ポールの特徴。詞からして、これまでのただのラヴソングから大きく進化している。

「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」
邦題「ノルウェーの森」
シタールをポピュラーソングに初めて導入したといわれる、名曲。
メロディはとても綺麗で、でもどこか寂しく、ジメッとしている。
歌詞がちょっとした話になっているけど、それも楽しい。
どうやら、ジョンが妻、シンシアに内緒で浮気したときのことらしく、「it's time for bed」の後の間奏が情事をあらわし、その後の詞はピロートークにもとれる。
そういうエロティックな感じもジメッとした雰囲気を増長させてある。

「Nowhere Man」
歌い出しが、ジョン、ジョージ、ポールによる三重唱のアカペラ。
伴奏なしでこうまで綺麗な三重唱は凄い。
歌詞もジョンらしい、内省からでた(人気の絶頂にいて逆にひとりぼっちになってしまったような心境)ともとれる。
「Making all his nowhere plans for nobady」
と連呼するのもジョンっぽい皮肉の詞だなあ、と思う。

「Word」
ジョン。
「愛」ということに対してこれまでの、特定のだれかの物語ではなく、抽象的な表現を試みている。本当は政治的な詞を書こうとしたらしいんだけど、直接的に政治的な言葉で言及せず、愛の力を借りようとしたことにジョンらしさがあって、後のジョンの思想へつながる内容になっている。
ビートルズが政治に対する批判や意見を歌に盛り込み始めた作品として、面白いけど、この前の曲、「Think for Yourself」でジョージが鋭い政治批判を恋愛の歌としてオブラートに包んで歌っていて、そっちはもっと批判的でジョージらしい。そしてそれは「リボルバー」の「Taxman」でもっと直接的な批判となって、ジョージの個性が確立することになる。

「Michelle」
ポールの代表的なバラード。
「Michelle, ma belle Sont des mots qui vont tres bien ensemble」
とフランス語を取り入れていて、響き的に美しい歌。
ポールっぽいドポップでド泣かせなバラード。
「I love you I love you I love you」
のところはジョンが提案して入れている。

「Girl」
ジョン。
このアルバムでも1、2を争うほどの名曲といえると思う。
全体的に倦怠感がただよう。そしてこの頃のジョンはこういう雰囲気の曲が多い。
「ズーッ」と間延びしたような息継ぎが印象的。
コーラスは「tit tit tit....」と聴こえるが、これは「おっぱい、おっぱい( ゚∀゚)o彡」と言っている。

「In My Life」
ジョンのバラード。
これまでの人生を回顧し、様々な思いが巡る。しかし、最後には恋人に戻って来て、「I love you more」となる。
しばしばヨーコとの出会いを歌ったものだと言われるが、まだこのときは出会っていない。
そのままその後のジョンの作風に続く非常にジョン的なバラード。

「If I Needed Someone」
ジョージ作。
ジョージ初期の傑作。
ジョージらしく12弦ギターのフレーズで始まる。
コーラスも綺麗で素敵。

「Run for Your Life」
ジョン。
エルビス・プレスリーのパクリ。
ジョンも
「やっつけ仕事。アルバム全体の雰囲気をぶち壊した最悪の曲。特に歌詞が最悪」
と語っていてこの曲を嫌悪している。
僕はこの疾走感と声が好きで、気に入っているんだけどなあ。カッコいいと思うけど。
「No reply」と同じく、ストーカー的な詞。ただし、「No reply」みたいな可愛さはなく、もっと陰湿。後のジョンが嫌うのも分かる。



『REVOLVER』1966年
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1.Taxman ジョージ
2.Eleanor Rigby ポール
3.I'm Only Sleeping ジョン
4.Love You To ジョージ
5.Here, There And Everywhere ポール
6.Yellow Submarine ジョン
7.She Said She Said ジョン
8.Good Day Sunshine ポール
9.And Your Bird Can Sing ジョン
10.For No One ポール
11.Doctor Robert レノン・マッカートニー
12.I Want To Tell You ジョージ
13.Got To Get You Into My Life ポール
14.Tomorrow Never Knows ジョン

【全体を通して】★★★★☆
タイトルはビートルズの日本公演であまりの警備員の多さ(東京オリンピックと同規模の警備体制をしいていた)に驚いたポールが、その警備員の腰の回転拳銃を見て思いついたという。
ジャケットのアートワークも秀逸で、完全にアーティストとなったビートルズをみることが出来る。また、「サージェントペッパー」につながる、サイケな雰囲気も感じる。
このころ、ビートルズはライブ活動に嫌気がさし、スタジオにこもることが多くなっていた。ライブでは、観客の声に演奏がかき消され、客はもちろん、演奏者である自分たちにも音が聴こえないほどだったという。それで演奏はヒドくなる一方。
ジョージは
「演奏がミスっても手を振ったり腰を動かしたりすれば誤魔化せた」
と言っていて、実際に当時のライブ映像にその様子は残っている。
ジョンは
「ビートルズを聴きたければレコードを買ってください。ビートルズを観たければライブにいらしてください」
と非常に皮肉たっぷりのコメントを残している。
ツアー中は常に厳戒な警備体制の下で監視され、身動きがとれずストレスが溜まっていた。
(日本ツアー中、ポールはお忍びで皇居へ、ジョンはお忍びで東京観光をしている)

またフィリピンでのコンサートの後、当時の大統領夫人イメルダ・マルコス主催のパーティを、ビートルズはすっぽかしてしまう。権力者におもねることが大嫌いなビートルズのロックでカッコイイ一面だが、これに、フィリピン国民が激怒。とてもヒドい目にあったそうだ(ようやく乗り込んだ帰りの飛行機も離陸許可が出ず、フィリピン当局は、フィリピンでのコンサートの収益金の全てを要求、ビートルズ側がそれを呑んでようやく離陸許可が出た)。このことがあって、ビートルズのメンバーは全世界でフィリピンは最も行きたくない場所になってしまった。

さらに、ジョン・レノンが親しい友人の記者にいつもの皮肉まじりのジョークで
「キリスト教はいずれ衰退して駄目になるだろう。これはあきらかなことで、僕の言うことは間違っていない。歴史が証明してくれるはずだ。若者のなかでビートルズは今やイエス・キリストよりも人気がある。キリスト教とロックとどちらが先に駄目になるか何とも言えないけどね」
等と語ったことが、歪められて大々的に報じられ、特にアメリカで、ビートルズ排斥運動につながった。

自分たちの発言の影響力にも、自分たちを取り巻く狂った環境にも嫌気がさしたビートルズは徐々にメディアへの露出を減らし、とうとうライブ活動もしなくなった。
そんな環境の中で制作されたこのアルバムは、非常に実験的な音楽になっていて、到底ライブでの再現性のないものになっている。
インドへと傾倒して行くジョージに引きずられ、インド音楽の要素を取り入れた曲、弦楽八重奏をフィーチャーした作品、果てはテープの逆回転を取り入れた曲まで、思いついたアイデア全てを盛り込んだこの作品はまがうことなき、ビートルズ史上最高傑作。
ただ、「Yellow Submarine」はいらないなあ。
これのせいで全体のまとまりが壊された気がする。
それで☆4つ。


【オススメ曲】
「Taxman」
ジョージの代表曲。ジョージらしい政治批判の曲。
この曲が発表された当時(1964年から1970年までの期間)イギリスの政権は労働党のウィルソンが握っていた。この政権下では富裕層に対し、95%という嘘のように高い税金を、充実した社会保障を維持するために課していた。
歌詞はこの高すぎる税金に対して皮肉を込めて批判している。このやり方は非常にジョン的でもある(事実、ジョンが詞を手伝っている)。
Should five percent appear too small
Be thankful I don't take it all
「5%ではご不満ですか?全額徴収されないだけでも感謝しないと」

And you're working
For no one but me
「結局あなたがたは、私のために働いているのですよ」

なんかがそう。
また、中盤の

If you drive a car
I'll tax the street
If you try to sit
I'll tax your seat
If you get too cold
I'll tax the heat
If you take a walk
I'll tax your feet

「車を運転なさるなら
道路に税金を
おすわりになるのなら
いすに税金を
お寒いようでしたら
暖房に税金を
散歩なさるのでしたら
その足に税金をかけましょう」

なんかは、ポップなメロディに乗せて痛烈な皮肉を言っている。そして、きちんと韻をとっているから、より軽快な響きに聞こえて、それがまた皮肉感たっぷりで、この曲中でも僕が大好きなところ。

「Eleanor Rigby」
ポール。
「イエスタディ」に続いてストリングスが使用されてある。ヴァイオリンが入っているのもポールのアイデア。
音楽的にも優れているが、何よりも詞。ポール特有の物語調の詞に磨きがかかっている。
エリナー・リグビーとマッケンジー神父の孤独な話は実話のようでまったくの空想の話。
出てくる教会はリバプールの教会をモデルに考えていたらしいが、びっくりなことに、その教会の裏にある墓地には「エリナー・リグビー」の墓と「マッケンジー神父」の墓が存在するという。これはポールも知らなかったらしく、びっくりしたらしい。という都市伝説のような話もある。

「I'm Only Sleeping」
ジョンの名曲。
時間に追われる自分たち、ひいては現代の社会を風刺した内容になっていて、ジョン的。このアルバムで、ポールの作詞とジョンの作詞の方向性がまったく別方面に向かっていることが分かる。ポールは具体性のある物語を作り、ジョンは抽象的で曖昧な詞を作り出す。
この曲はそんなジョンの詞を楽しむのも良いが、凝った音作りのほうにも注目したい。
基本はアコースティックギターだが、テープの逆回しによるギターフレーズを取り入れていたり、回転数を操作して、ボーカルを作っていたりしていて、非常にけだるそうな、雰囲気を出している。また、間奏部分には、あくびに見立てた音を入れていて、曲調に一層のけだるい効果を加えている。
「I am sam」という映画のサントラで、「vains」がこの曲をカバーしていて、それもめちゃくちゃかっこいい。なんせ、ビートルズ・ミーツ・ニルバーナと称されたバンドですからね。

「Love You To」
ジョージ以外のなにものでもない。
個人的にはタル過ぎて、いつも飛ばすので、まったくオススメではないんですが(笑)、インド音楽を全面に出してきている初めての曲なので、ビートルズの歴史上、はずすことは出来ませんでした。
音楽的にも思想的にもインドにずぶずぶはまっていくジョージ。
音楽はシタールとタブラというインドの楽器で構成されてある。
シタールの奏者は不明だが、タブラの演奏はインド人奏者によるもの。
歌詞も「愛」をテーマに、哲学的に書かれてある。
もしかすると、ジョージのほうが「愛」というひとつの真理にジョンより早く気づいていたのかも知れない。
実際、インドの影響をうけ、ヒッピー的な
Love & Peace
をビートルズに持ち込んだのはこの曲からも分かるとおりジョージの仕業で、ジョン、ポール、リンゴはジョージに引きずられるようにインド思想にはまっていくことになる。そして中でも深く心酔することになるのがジョンで、それがジョンのLove & Peaceの活動の原点になったといえる(もっとも、もっと大きな原点をたどれば、母親の愛に餓えていたということにまでもどるわけだが)。

「Here, There And Everywhere」
ポールの名バラード。
綺麗で、ズバリ名曲です!というのはやっぱりポールですね。完璧にすばらしい曲であるだけに、飽きがきやすい。ポールの曲ってそんな気がするんです。それで、ちょっとひねた、ジョンの方に行ってしまう。
僕もビートルズを聴き始めのころは、なんだか分かりにくくてなじみにくいジョンを敬遠して、ポールの、耳になじみやすい曲が好きでした。
でもしばらく聴くうちにジョンのほうが面白みが出てくるようになってジョンの曲を聴く回数のほうが増えました。

「She Said She Said」
ジョンの曲。
LSD体験を通して書かれてある。このころのビートルズは麻薬漬けになり始めていて、どんどんぐちゃぐちゃした曲作りになっていく。
この曲も変調やテンポの変わりが激しく、この感じは、これ以降のジョンの曲作りを代名詞的に表している。
また、以前の記事で触れた、リンゴのドラムもそろそろ気持ち悪く聴こえてくるころ。

I know what it's like to be dead

の詞がLSD体験からきているという。

「And Your Bird Can Sing」
疾走感がカッコいいジョンのナンバー。
ギターはジョージとジョンのツインギターで、とてもドライブ感がある。
ポールによるベースも複雑で曲に幅を持たせている。
非常にカッコよくて気に入ってます。

「For No One」
ピアノが中心になって、ホルンの音も入っている。ポールお得意のクラシックな感じのするナンバー。
ポールの曲の中でも好きな曲です。
ジョンも気に入っていたそう。

「Doctor Robert」
ジョンとポールの共作。リードボーカルはジョン。
ドラッグについてビートルズとしては初めて言及していて画期的。
ロバートという医師もニューヨークに実在した医師。

「I Want To Tell You」
ジョージ。
フェイド・インから始まり、フェイド・アウトで終わる。
最後の、フェイド・アウトしながらの「I've got time」のコーラスがインドっぽい。
ジョージの湿ったようなくぐもった声も印象的。

「Got To Get You Into My Life」
ポール。
ブラスバンドを初めて取り入れていて重層な曲になっている。
音的にどこか古臭さを感じる。ビートルズの中で珍しく普遍性を感じない(個人的に)曲。嫌いじゃないんだけど。
ブラスをいれていて、大げさになっているようで。この時代の、なんかネオンのようなチカチカした光が目に浮かんでくる。


「Tomorrow Never Knows」
ジョン。
アルバム最後にして、サイケデリック時代の幕開けを宣言する凄い曲。
テープをループさせたり、逆回転させたり、とても実験的。
カモメの鳴き声みたいなのもはいっているが、これはポールが自宅で作ったSE。
ドラッグソングの面も大きい。こういう曲は聴く側もキメてないと真価が分からないともいうけど、どうなんだろう。僕はやったことないので分かりません。
ただ、聴いていてふわふわした感覚にとらわれたりする。

歌詞は哲学的で、全文にわたり文語調になっていて難解。
国語(つまり英語)の古典が得意で好きだったというジョンの本領発揮か。
なかでも

That love is all
And love is everyone
It is knowing
It is knowing

愛がすべて
愛とはあらゆるひとびと
それは知ること
それは知ること

のフレーズは、「All you need is love(愛こそはすべて)」につながっていることがわかる。
確実にジョン・レノンが形成されつつあることがわかる重要な場面だ。


インド思想にインスパイアされたメンバーはこの後、60年代中期という時代を反映したサイケデリックな装いを呈しはじめる。
アイドル、ビートルズを脱ぎ捨て、アーティストとなった彼ら。
しかし次のアルバムではとうとう「ビートルズ」であることさえ辞めてしまう。

それは次の更新で。

ではまた。
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by jai-guru-deva | 2008-02-08 14:08 | 今日知る音楽

10分じゃ分からないTHE BEATLES その2。

10分じゃ到底まとまらないので、タイトルが変わりました。
ではつづき、どうぞ。

『Beatles For Sale』1964年
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1. No Reply 主にジョン
2. I'm a Loser 主にジョン
3. Baby's in Black レノン・マッカートニー
4. Rock & Roll Music チャック・ベリーのカバー
5. I'll Follow the Sun ポール
6. Mr. Moonlight ドクター・フィールグッド&ディ・インターンズのカバー
7. Kansas City/Hey-Hey-Hey-Hey! [Medley]
(Kansas Cityはリトル・ウィリー・リトルフィールドのカバー
Hey-Hey-Hey-Hey!はリトル・リチャードのカバー)
8. Eight Days a Week レノン・マッカートニー
9. Words of Love バディ・ホリーのカバー
10. Honey Don't カール・パーキンスのカバー
11. Every Little Thing ポール(リードボーカルはジョン)
12. I Don't Want to Spoil the Party ジョン
13. What You're Doing ポール
14. Everybody's Trying to Be My Baby カール・パーキンスのカバー

【全体を通して】★★★★★
僕の最も思い入れのあるアルバム。高校一年生の時、イギリスにホームステイをしたんですが、ほとんどビートルズを知らなかった僕が、ふらっと立ち寄ったレコード店で買って帰った初めてのアルバム。これでビートルズに出会ったわけです。しかもイギリスで。
というわけで思い入れもあり、一番好きなくらいのアルバム。
後にポールが得意とすることになる、ストーリー性のある歌詞が登場したり、ボブ・ディランに影響を受けたフォークロックナンバーが入っていたり(今後も特にジョンはボブ・ディランに大きく影響を受けて行く)、フェイドインで始まるイントロがあったりと、作詞作曲やアレンジに関して彼らがすごいスピードで成長していたことがはっきりとわかる。
『ラバーソウル』以降の中期ビートルズへの過渡期的な作品と言える。
そういう風にビートルズの歴史を感じて聴くのもいいけれど、聴いていると全編にわたる、なんとなくカントリーな雰囲気やなんとなく懐かしい感じがすると思う。そこがいいんですよ。
ビートルズの作品でも一番地味だとは思いますが、なんだかちょっと曇ったイギリスの森林や、草原が蘇ってくるような懐かしさがある。僕の個人的な思い出とかがそうさせているのかな。
でも僕はビートルズの予備知識なく、これを聴いて、何だか、何故だかすごくノスタルジックな感覚に襲われました。すごく感性に訴えてくるものがあって、そこからビートルズにハマっていくことになりました。
なお、前作が全てオリジナルであったのに対し今作では全14曲中、8曲がオリジナルで6曲がカバーとなっている。


【オススメ曲】
「No Reply」
主にジョンの曲。
ややカントリー調のメロディが美しいですね。
嫉妬してるストーカーっぽい歌詞ですが。
僕は大好きな歌です。ビートルズで好きな曲をいくつか挙げろと言われたら必ずランクインします。

「Baby's in Black」
じんわりとした佳曲。
脳腫瘍で急死した元メンバーのスチュアート(前の記事参照)の婚約者で写真家のアストリッド・キルヒャー(ビートルズのマッシュルームカットを初めてセットしたとも言われる女性)に捧げた歌になっていて悲しげ。
スチュアートはジョン自身の数少ない親友の一人だったため、その死に影響を受けている。

「Rock & Roll Music」
ビートルズが大好きなチャックベリーのカバー。
この曲はビートルズの他にもビーチボーイズなどにもカバーされている。
ジョンの声はこう言うロックナンバーに映える映える。
高音を出す時やシャウトの時にかすれてハスキーな声になるんですよね。そこが好き。
声量、声域ともにポールのがあるけど、ジョンの声ってやっぱり神がかっててカリスマってこういうことか、って思う。

「I'll Follow the Sun」
ポールの曲。これも大好きですね。「ノー・リプライ」と同じくらい。
なんか、イギリスって感じが強くする。
静かで、なんだか懐かしく、あったかい。
For tomorrow may rain, so I'll follow the sun.
って歌詞もなんてことないんだけど好き。
ポールらしいあったかい、カントリー調の名曲。

「Mr. Moonlight」
カバー曲。
「ミスター!!」っていう冒頭のジョンのシャウト。
ジョンじゃなきゃダメでしょう。こういう絶叫は。こういう時にこそジョンの真価が発揮される。
というか、「ミスター!!」のとこだけでいいです。この曲。

「Kansas City/Hey-Hey-Hey-Hey! [Medley]」
二つのカバー曲をメドレー風に一体化した曲。
とってもビートルズらしい掛け合いの、楽しい感じの歌になっている。

「Eight Days a Week」
バンドが多忙を極めていた当時、リンゴが「週8日仕事かよ」ってぼやいたことに、「週8って、どないやねん」ということで作られた曲。
イントロがフェイド・インから始まる、当時としては画期的な手法で作られている。
割と淡々と歌うジョンと手拍子がいいですね。


『HELP!』1965年
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1.Help! ジョン
2.The Night Before ポール
3.You've Got To Hide Your Love Away ジョン
4.I Need You ジョージ
5.Another Girl ポール
6.You're Gonna Lose That Girl ジョン
7.Ticket to Ride レノン・マッカートニー
8.Act Naturally バック・オーウェンズのカバー(ボーカルはリンゴ)
9.It's Only Love ジョン
10.You Like Me Too Much ジョージ
11.Tell Me What You See ポール
12.I've Just Seen a Face ポール
13.Yesterday ポール
14.Dizzy Miss Lizzy ラリー・ウィリアムスのカバー

【全体を通して】★★★☆☆
同タイトルの主演映画のサントラ。
邦題「4人はアイドル」でもよく知られる。
ジョンの詞がどんどん内省化していき、深い心情を直接的にも(お得意の皮肉を用いて)婉曲的にも吐露し始める。ただし、音的にはまだ初期を引きずっているようで、そこまでの進化を感じない。ジョージも2曲を発表し、ソングライターとして台頭しつつあるが、まだジョン、ポールという才能の前では霞んでしまわざるを得ない。
ここで凄いのはポール。
稀代のヒットメーカー、ソングライターとしての真価を発揮し始め、とうとう「Yesterday」が登場する。ポールがソングライティングでジョンに一歩リードしているといえるアルバム。
2曲がカバー。
もうカバー曲は捨て曲になるくらい存在感がない。入れない方がいいと思うほど。
ビートルズのオリジナルが完全に過去の名曲を超えている。

【オススメ曲】
「Help!」
「ヘルプ!!」という鋭いシャウトの後、転調し、ポップな曲調へ。
非常に新鮮で鮮烈な構成で、何度聴いてもはっとする。
一聴して軽快で、分かりやすい失恋ソングだけれど、裏には当時ビートルズの置かれた狂った状況に対する悲痛なメッセージがある。
人気が一人歩きし、ためにメンバーは行動を束縛され、常に誰かの監視下に置かれているような感覚に捕われていた。
「僕らは豚のように暴飲暴食し肥え太っていく己自身に失望していた。助けを求めて叫んでいたんだ」
ジョンのその悲痛な叫びが、あの鋭いシャウトにあらわれている。

「You've Got To Hide Your Love Away」
邦題「悲しみはぶっとばせ」で知られる。
ジョンの作。
めちゃくちゃ好きですね、これ。このアルバムでは1番。僕の日替わり全ビートルズランキング中でも10番内には必ず入る。
理屈抜きでカッコイイ。
淡々としたメロ部分から、
サビの「Hey!! You've Got To Hide Your Love Away」がもう、ね。
割と知られてない、超名曲です。
オアシスが「サム・マイト・セイ」のカップリングでカバーしてます。
ノエル・ギャラガー盤もいいけど、やっぱりこれはジョンの声で聴くべき。

「Ticket to Ride」
イントロからしてもう名曲。
なんですが、そーんな好きではないかな。僕は。
好きではないけど、凄いっていうのは分かる。
サウンド的にこれまでのビートルズからは完全に脱皮しようとしている。
初期への明確な訣別と言うか、いままでのビートルズではないな、という感じがしますね。

「I've Just Seen a Face」
ポール。
カントリー調で、一聴するとジョンっぽいのだけどポール。
というのも、こういう作品は元がボブ・ディランの影響で、ジョンがそう言う曲をよく書いていたから。ポールがこういうのを書くのは稀。だけど、内容はバラードで、そうやって仕立てるのは、ポールのお得意の技。

「Yesterday」
言わずと知れたポールの歴史的名曲。
世界で最も多くカバーされた曲としてギネスにも登録されてある。
明らかにこれまでのビートルズとはかけ離れた、クラシックのように澄んだ歌で、アイドル、もしくはロックバンドとしてみられたビートルズが、アーティストとしてみられるようになった瞬間。
就寝中に夢の中でメロディが浮かび、あわててコードを探してスタジオで完成させたという「イエスタディ」制作の逸話がその通りならば、ビートルに次の段階へと進ませる、神の啓示のようにも思える。
それが真実にせよ作り話にせよ、ビートルズは次のアルバムで確実に他のバンドの追随を許さない、唯一無二の存在となることになる。


それは次の更新で。
では。
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by jai-guru-deva | 2008-02-07 23:03 | 今日知る音楽