2コ下のエントリで書いてた『ASSASSINS -CREED-』のレビューを今日発表してきました。
ゲームレビュー『ASSASSINS -CREED-』UBISOFT ジャンル:ステルスアクション 対応ハード:Xbox360 ◆ 総プレイ時間 4時間30分 ◆プレイした分量 メモリーブロック5まで(超序盤) 行えるアクションを一通り使えるようになり、シナリオもどういう構成になるのかを把握できたのでここで終了した。 ● ゲーム概要 第三次十字軍遠征があった西暦1191年の中東を舞台に主人公はイスラム教でもキリスト教でもない、アサシン教団という第三勢力の暗殺者(アサシン)「アルタイル」として十字軍やイスラム勢力の要人を暗殺していく。舞台となると都市には多くの住人が生活していて、主人公はそんな群衆の中に上手に紛れ込んで,盗聴、スリなどの手段を使い、ターゲットの情報を入手し、得た情報をもとにターゲットの暗殺を行う。一つの暗殺ミッション(メモリーブロックと呼ばれる)を成功させて、アル・ムアリム(主人公の上司)に報告することでミッションクリアとなり、ストーリーが進む。 祈りのボタン(A)を押し、住民に紛れて進む主人公(中央) ● レビュー まず、このゲームの売りの部分はどこなのか明確にしたい。このゲームの売りは作り手側としてはアサシンのゲームであるから、当然暗殺のアクションについて売りにしたいところだろうけれど、この部分については強い印象を受けなかった。それについては後述する。 2つ目の売りは簡単な操作で壁に登ったり、街を駆け回ったりする爽快感である。ただしその売りの部分は、次世代機だからこそ実現可能な美麗なフィールドと精緻に表現された主人公をはじめとする人間のグラフィックによって支えられている。このグラフィックがあるからこそ、街を駆け回る時の爽快感が得られる。 3つ目に、ストーリー性の強いアクションゲームであるから、当然このストーリーのシナリオ部分は批評をすべき所になっている。以上の3つの要素に、このゲームを支えるグラフィックについても入れて、 1. 暗殺にまつわるシステム 2. 操作性 3. シナリオ 4. グラフィック 4つの要素からレビューをしていく。 暗殺にまつわるシステム アサシンを主人公にしたゲームということで、暗殺の部分に関してはアピールしたい部分であっただろうが、ここはあまり良くなかった。まず、暗殺について。暗殺の仕方にバリエーションが少ない(手刀や刀での近接戦のみ)のですぐに飽きてしまう。暗殺までの課程にしても、スリ、盗聴、の繰り返しになってしまい単調になりがち。情報収集をするほど暗殺は容易になるという点はリアルで良いが、結局情報収集しなくても割と簡単に殺せてしまう。 改善案としては、暗殺することに対して、情報が集まらなかったときは弓矢など遠くからの狙撃しかできないというように暗殺の手段を増やしつつも条件によって限定する。スリ、盗聴だけではなく、住民と会話できるシステムにして、直接の聞き込みができるようにする、といったことをすればゲーム性は増すのではないか。 操作性 そもそもが簡単な操作で街を駆け回ったり、格闘のアクションが出来たりして快適で問題なく遊べる。さらに画面の右上に操作方法が常に表示されていてとても丁寧で好印象を受けた。 操作方法は常に表示されている。 グラフィック このゲームはやはり美麗なグラフィックに支えられている。シームレスにつながった街と、フィールド。中東の、砂埃に煙る街の空気感や細かく描き込まれた建物や人々がプレイヤーの没入観を深めている。 シナリオ ゲーム概要のところでも触れたが、このゲームは第三勢力のアサシンとして、キリスト教徒やイスラム教徒を暗殺していく、というのが基本だが、実は本当の主人公は1191年の「アルタイル」ではなく、現代(もしくは近未来?)の「マイルス」という名の人物である。マイルスはとある研究所に拉致され、彼の遺伝子に眠る記憶を解析されている。その遺伝子記憶は、マイルスの先祖、アルタイルのものであり、マイルスは記憶解析装置でその遺伝子記憶を追体験させられることになる。プレイヤーはプレイを初めてすぐにこのことを知らされることになるが、マイルスとアルタイルの記憶とを同調しなければならない、ということでチュートリアルが入る。このチュートリアルの入れ方はとても上手で好印象を受けた。マイルスとアルタイルの記憶とを同調しなければならないが、なかなかうまくいかない、というのが初プレイのプレイヤーにとって、操作を通して同じ体験をさせることで、マイルス=自分と思わせる装置に働いているのだ。つまり、ストーリーにひきつけるための最も重要な、主人公への感情移入がこの段階で出来てしまう。アルタイルでひとつのメモリーブロックを完了すると、現実世界に戻り、マイルスのストーリーが始まり、それが終わればまたアルタイルとして過去の記憶に行くという繰り返しの構成で、過去と現実で話が進み、それがどんどん絡み合っていく、という展開を見せるのでシナリオ的には飽きさせない。 ◆ 発売に関して このゲームを構成する、美麗なグラフィックは次世代機の力を見せつけるものであり、次世代機に対してグラフィックの綺麗さを求める層には受け入れられる。ただしこのゲームはCERO Z指定なので必然的にターゲットに18歳未満は含まれていない。Z指定を受けたのは暗殺する時の残酷表現にあると思うが、そこまで残酷にする必要はあったのだろうか。実際には操作は簡単だが、アクションは難しい、という先入観がある大人の層よりも、10代の子供の層の方に向いているタイトルだと感じた。暗殺シーンで実際に殺すところを見せるのではなく、暗殺の瞬間、光のエフェクトを入れたり、一瞬暗転させるなどして、暗殺シーンをぼやかし、レーティングを下げてもっと幅広い層に向けた方が売上は伸びるのではないだろうか。 ◆ 総評 グラフィック、操作性という面では問題はない。むしろ高い評価が与えられる。また、シナリオは、冒頭からプレイヤーを惹き付けるもので、マイルス、アルタイルの各パートで伏線を張りながら進むため、先が気になって飽きない。しかし、肝心の暗殺の部分がどうしても作業になりがちで退屈してしまう。 うんこのようなレビューだ。 いろいろもっともなダメだしをして頂きました。今後に生かします。 こんなのでも朝4時までかかった。。。 だめだなあ。書類作成能力のなさに最近愕然とする。 さて悲嘆にくれる暇はない。 あさってまでに企画原案と「アサシンクリード」のメインメニューのスペック書きをしないと。 でも二時間くらい寝よ。
by jai-guru-deva
| 2008-04-16 21:03
| 今日知るゲーム
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by jai-guru-deva
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